2010年6月5日土曜日

マ・メール・ロワ

今回取り上げる作品の中で、唯一標題がついているものです。標題音楽といわれるもので、音楽の中身を標題で表しています。この曲はもともとピアノ連弾のために書かれたものですが、後にオーケストラに編曲され、バレエがつけられています。バレエの台本もラヴェルが書いています。



おとぎ話の世界を描いていますので、お話の世界を想像しながら聴くと作品の世界がさらにひろがるのではと思い、お話の内容を簡単に説明します(^^)

1.眠れる森の美女

王女フローリヌの誕生祝いに招待されなかった悪い仙女が、「15歳になったら、糸紡ぎの道具に刺されて死ぬだろう。」と、魔法をかけて立ち去ります。

それに対して、もう一人のやさしい仙女は「悪い仙女の魔法で100年間眠るが、そのあと王子様がやってきて、キスで目覚めるだろう。」という魔法をかけます。

曲は王女が眠っているところから始まります。曲の最後でおばあさんが出てきますが、羽織っていた上着を取ると、美しい仙女に変身します。これが、優しい仙女ベニーニュです。

仙女は召使いたちに、眠っている王女の周りで劇をして、王女を楽しませるよう命じます。2曲目から4曲目までは、召使いたちが演じている劇の内容を描いています。

2. 親指小僧

生活に困った木こりの夫婦は、子供たちを森へ捨てることにします。それをこっそり聞いた木こりの末っ子が、父母が森へ連れて行く間、道しるべとしてパンをちぎって捨てていきます。しかしそのパンは鳥が食べてしまい、帰り道が分からなくなった子どもたちは泣いてしまいます。

3.パゴダの女王レドロネット

中国の首ふり人形たちが踊ります。やがて、お風呂から上がった女王レドロネッロが現れて、踊ります。

4.美女と野獣の対話

野獣がやってきて、美女に結婚を申し込みます。美女は野獣の心の温かさを認めるものの、ためらいます。「あなたと会えただけで僕はうれしいです。僕は喜んで死にます。」「だめよ、死なないで。分かったわ。あなたは命をかけてまで私を愛してくれたのね。嬉しいわ。結婚しましょう。」驚いた野獣は気絶します。次の瞬間野獣はあっという間にハンサムな王子様に変身してしまいました。

そうこうしているうちに、100年が経過します。

5.妖精の園

王子様がやってきて、眠っている王女を見つけ、キスをします。夜明けとともに、王女は目覚めます。
すると、大勢の召使いや仙女ベニーニュがやってきて、二人を祝福します。

どれも子供のころに聞いたことのある物語ですね(^^)ラヴェルはこれに本当に素敵な曲をつけています。このお話を聞いた子供のころを思い出しながら、演奏を聴いてみてはいかがでしょうか??


チケット当日券もありますのでまだまだ間に合いますよ♪

皆さんにお会いできることを楽しみにしてます(^_^)

by Seiji Saito

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